稽古場日記

稽古場日記 その11:ジャック役 徳山英伸

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こんにちは!

役者の徳山英伸です。名前は "ひでのぶ" と読みます。僕にとっては当たり前の読み方なんですけど、初見の人には、どうやら読みづらいようで、「えーしん…?」なんて言われたりします。くれぐれも、音読みしないようお願いしたい。

ヒデノブです。エーシンではありません…!!

 

さて、名前の紹介が済んだところで、作品について話していこうと思います。

今作は、私の演じるジャックが営むパブ 『ヤング・ブラザーズ』に、大学時代の仲間が一同に介するシーンから始まります。

この "再会" というものはですね、なんとも不思議なものでして、会おうとしても会えない、かと思えば、偶然バッタリ会うこともあるわけです。わたくしは、気紛れなそいつがなんとも憎らしい。 なんとか再会という人生最大級のご褒美に授かれやしないかと願うばかりなのです。

 

そんな私にとってなんとも嬉しいことに、ある友人が劇場に足を運んでくれます。彼とは中学・高校の6年間、ともにテニス部の仲間として一緒にはしゃぎまわっていました。

モンスターハンター 2nd Gではラージャンに倒される彼をくすぐり倒したり、彼の誘いでガンダムUCを観に行き二人して「撃てましぇーーーん!」とか叫んだり、そして荷物持ちのときには一抜けでも二抜けでも三抜けでも荷物を持ってもらったりしていました。彼のあだ名はロバといいます。ロバとは度々会っているので、これが数か月ぶりの再会になります。

 

とまあ、こんな風に話して参りましたが、皆さまにとっては少し疑問でしょうか。20年少々しか生きていない私がなぜこうも再会を素晴らしいと感じるようになったのか。

そのわけは、小学4年生の頃に没頭していたアニメの中にあります。

 

主人公・植木耕介 (うえきこうすけ) が《ゴミを木に変える能力》を手に、全国の中学生と戦うバトル漫画『うえきの法則』。

 

植木は、大会の優勝賞品として "望みどおりの才能" を貰えるのですが、そのときに選んだのが、再会の才能。「才能なんてなくても、努力すりゃあいいだろ」と当たり前のように話す植木が欲した才能。努力だけではどうにもならない、かけがえのないもの。それが再会なのです。

 

今回、ジャックたちは見事、再会を果たすわけです。昔みんなで通っていたパブが閉店するからという理由で。

なんとも羨ましいものです。

 

たとえば、僕たち役者が10年後の今日、お酒を飲みに行こうと決めたところで、

きっとそれよりも大事なことで予定は奪われて行くのでしょう。それは仕事かもしれないし、育児かもしれません。そもそも連絡が取れる状態で居続けるのでしょうか。

 

そうして考えてみれば、再会のいかに貴重なことか。私はいま故郷に戻り、高校の友人らと再会しようとしています。こんなに嬉しいことはありません。

 

皆さまにも、素敵な再会が訪れることを切に願っております。そして、お馴染みの皆さまとは、劇場で再会できることを心より祈っております。まだ見ぬあなたには、また会いたいと思わせられるような芝居をお届けしますので、どうぞ劇場まで足をお運びくださいませ。それではまたの機会にお会いしましょう。それでは。

 

『ヤング・ブラザーズ』

脚・演: 戸部矢三
2018年9月14日(金)〜16日(日)
@ ART THEATER かもめ座

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一橋大学劇団コギトOBを中心に結成された演劇団体です。

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